「格安費用の別れさせ屋は要注意」

インターネットの発達により、消費者はより賢くなりました。ものを購入するにも、まずはネットで情報を集め、相場の価格はいくらなのか、もっと安いところはないのかすぐに調べます。だから、今は商品者の目を引くため、格安という言葉が市場にかなり出回ることになりました。別れさせ屋の中にも、格安、低料金などを前面に出してアピールしているところがあります。でも、そういった業者は危ない可能性があるのです。

<別れさせ屋の工作にはお金がかかる>
まず大前提として知っておきたいのは、別れさせ屋は非常にお金のかかる仕事だということです。例えば、別れさせ屋に依頼して、1カ月やそこらでターゲットを別れさせることなんてできません。少なくても、3カ月から半年は必要となることがほとんどです。その間に、調査員を続けたり、工作員を雇うなど、かなりの人件費と経費がかかります。だから、依頼人としては、数百万円のお金は用意しておくべきなのです。にも関わらず、例えば数万円でできますといったり、本来の相場の半分近くのお金でできます、といった企業は、ちょっと怪しんだ方がよいでしょう。

もちろん、企業努力を行い、無駄な費用を削減して安く提供しているところもあります。でも、格安を謳っているところは、人件費を削るために、調査員や工作員の数が極端に少なかったり、実動回数も他社と比べて少なくしている可能性が高いです。中には、契約金だけもらって、何もしないという、詐欺グループもいるかもしれません。詐欺に遭わないように、料金だけを診るのではなく、その費用で何をしてくれるのか、プランの詳細を確認するようにしましょう。余裕があれば、他社ともしっかりと比較をし、実動回数や契約期間なども含めて比較すれば、妥当な費用なのかどうか判断できるようになります。安いとつい飛びつきたくなる気持ちも分かりますが、別れさせ屋に関しては危険です。

格安といっても、数十万円は当り前の世界です。中途半端に安い費用を払って、その結果何の成果も得られなかったら元も子もありません。ちょっと高くても、しっかりと実動してくれる企業を選ぶ方が賢明です。

「別れさせ屋によって交際を終わらせた後は・・・」

例えば、あなたに意中の相手がいたとします。でも、その人はすでに交際している異性がいた場合、なんとか別れてくれないか、そう思うのは至極当たり前のことです。中には、別れるように相手の悪評を流したりする人もいるでしょう。それらは、道義的には良いことではありませんが、人間の性でもあり、仕方のないことです。ただ、中には、それを別れさせ屋というプロに頼む人がいます。

<別れるまでを担当する>
高い費用を払い、なんとか意中の人を別れさせたい、そして自分と交際するように仕向けたい、そんなことが実際にできてしまうから恐ろしいです。もちろん、別れさせ屋ができるのは、あくまで別れさせるというところまでです。その後に、依頼人とそのターゲットが付き合えるかどうか、そこまでは保証してくれません。ただ、別れさせ屋がすごいのは、まるでマインドコントロールをしているのかのごとく、相手の気持ちを上手く誘導します。

よくあるのが、工作員が近付いて、相手の本音を聞き出し、別れさせる方向へと持っていくことです。お互い好きで付き合っているカップルであっても、何かしらの不満を抱いていることは間違いありません。でもお互いにそれを言えないまま付き合っている人もいるでしょう。工作員は、そうした本音を引き出し、そのまま付き合っても幸せにならないのではないか、他に理想の人がいるのではないか、と思わせるように誘導します。そして別れるという結末まで見届けた後に、依頼人に報告をします。

<別れた後は依頼人次第>
あとは、依頼人が、別れたばかりの意中の相手と交際できるかどうかは、その人次第です。別れさせ屋も、手に入れた情報をおしみなく提供し、さまざまなアドバイスを送ってくれます。その結果、見事自分が新たな交際相手となることもあれば、想いは実らず、別の人とくっ付いてしまった、という悲惨な結果になる事も十分に考えられます。別れさせ屋によって意中の人の交際を終わらせることは十分に可能です。でも、その結果自分が幸せになるかどうかまでは約束されません。そこから先は、自分自身がどう動くかにかかってきます。そういったことを踏まえ、別れさせ屋に依頼するかどうか考える必要があります。

「別れさせ屋を使って法的に認められる離婚をするには」

結婚している人は簡単に離婚をすることができません。結婚は制度であり、契約でもあります。カップルが喧嘩をして別れるといった軽い話ではありません。お互いの責任が問われる非常に重い問題なのです。別れさせ屋は、人と人とを別れさせる仕事ですが、そんな彼らでも離婚をさせるということは非常に難しいです。なぜなら、離婚するためには法的な理由が必要とされるからです。

<離婚が認められる5つの理由とは>
法的に認められる離婚の理由は、主に五つあります。「不貞行為」「悪意の遺棄」「3年以上の生死不明」「回復見込みがない強度の精神病」そして「婚姻を継続しがたい重大な事由」です。この中の、3年以上の生死不明と、強度の精神病は、ある意味仕方がありません。どちらかに落ち度があるわけではありませんので、離婚もやむを得ないと判断されます。ただ、不貞行為、悪意の遺棄は、明らかにどちらかに責任があることなので、法的に離婚が認められるケースになります。不貞行為とは、もちろん浮気のことです。

悪意の遺棄は、簡単に言うと、家族や配偶者を放置し、好き勝手やることです。これらは、完全に相手側の落ち度になりますので、離婚をすることはさほど難しくありません。婚姻を継続しがたい重大な事由はちょっと曖昧で分かりにくいのですが、最近では、モラハラという言葉が使われるようになったので、それをイメージすると分かりやすいでしょう。相手を尊重せずに苦しめるなど、外から見ても耐えがたい目に遭っている人には、離婚やむなしと裁判所で判断されることがあります。別れさせ屋を使って離婚の成立にもっていくためには、5つの理由のうち、不貞行為が一番多いでしょう。よくあるのが、ターゲットに異性の工作員を近付け、親密になり浮気を誘惑することです。そして証拠の写真を撮り、法的な離婚へと薦めていく手法です。

それ以外の理由に関しては、別れさせ屋が介入して起こることではないため、難しいです。別れさせ屋を使った離婚をするためには、相手に不貞行為をさせる方法が一番手っ取り早いです。とはいえ、それをするためには、綿密な下調べと計画、そして工作員による誘惑など、周到な準備が必要であり、簡単にできることではありません。

「別れさせ屋で工作に成功しても、その後結婚できるとは限らない」

別れさせ屋に寄せられる依頼の中に、浮気をされている方がいらっしゃいます。浮気をしている相手に離婚してもらい、自分と結婚するようにしてほしいといった希望です。でも、仮に別れさせ屋の工作に成功したからといって、その後意中の相手と結婚できるとは限りません。

<不倫は交錯しやすい>
あくまで行うことは、ターゲットを別れさせることです。もちろん不倫ということであればターゲットは結婚していることになりますから、離婚してもらう必要があります。本来は、外部の力によって夫婦関係を壊してしまうことはよくありません。でも、浮気をしているとなれば話は別です。その時点で、夫婦間には亀裂が入っておりますし、浮気をしている時点でその人に不届きな点があります。だから、別れさせ屋としても、依頼があれば工作をすることは厭わないのです。

<別れた後の責任は負えない>
ただし、別れた後に何が起きるかといったことまでは責任はとれません。もちろん、離婚した後に依頼人の方と結ばれるのであれば、本来の目的を果たしたことになり、良い結果とはなります。ただ、人と人を結びつける仕事ではないため、離婚したあとは自力でやるしかありません。もしかしたら、ターゲットが別の人と再婚してしまうかもしれないですし、浮気相手とも別れようとするかもしれません。本来の目的を達成できるかどうか保証ができないことに対して、100万円、いや200万円近いお金を払うことになります。だからこそ、依頼をする前に、冷静に慎重に考えてもらう必要があります。相談を受けた業者も、工作に成功したからといって依頼人が幸せになる見込みがないのであれば、できる限り断ろうとします。

あくまで大事なのは、別れさせることによって本当に依頼人が満たされるかどうかです。どうなることが一番の幸せなのか、時に一緒に考え、時にアドバイスを送る、別れさせ屋は相談屋でもあります。人の気持ちは難しいです。簡単にコントロールできるものではありませんし、一日でガラっと変わってしまうことがあります。意中の人を別れさせたとしても、その人の気持ちを掌握できたわけではありません。そういったことを踏まえて、別れさせるかどうかを考えましょう。