「失恋からの復縁」

別れさせ屋を利用する人の中に多いのが、自分自身が交際相手と失恋してしまったが、やはりもう一度復縁したいというケースです。相手から別れを切り出されたということは、すでに相手に交際相手がいるパターンがほとんどです。

そこで、その相手と別れさせ、再度自分とよりを戻すように仕向けるというものです。例えば、依頼人が男性の方で、復縁したい女性を対象としたケースだとします。当然、その対象の女性には交際している男性がいるのですが、別れさせ屋の工作員がどちら側に対してアクションを仕掛けるのかは決まってはありません。

ただ、大体は男性側に仕掛けをし、浮気をしているという事実を作り上げ、女性に密告する、というパターンが多いようです。そのためにも、重要なのは下調べです。ターゲットの事を徹底的に調べ上げます。好みや趣味、出身地や通っていた学校など、得られるだけ情報を調べます。

十分なリサーチをしてから接触を図ります。ここで大事なのは、「偶然」です。偶然好みの外見の人が、偶然同じ場所に通っていて、何度か偶然で会ってしまう、といった感じです。人は運命に弱いので、こうした偶然の連続を運命と思ってしまい、急接近することが可能になるのです。

その後は、工作員がターゲットと親密になり、浮気に持っていくのです。その間は、お互いに親密になって、対象の女性の恋仲を壊すように工作するのです。そして無事に工作員と女性が交際をスタートさせ、ターゲットが以前の人と寄りを戻すことが無くなったと判断してから、工作員は姿を消すのです。その後、依頼人と対象の女性が復縁できるかどうかは、あとはその人次第です。

別れさせ屋も、さすがにそこまでの世話をすることはできません。ただ、好意を寄せている女性が傷ついている可能性があるので、復縁を呼び掛けるにはよいタイミングかもしれません。未練たらたらで、あまり誉められたものではありませんが、どうしてもその人が好きで諦められないという感情も理解できなくもありません。もし失恋をして、何も手が付かない状態になっている人は、なりふりかまわずこうした手段を使ってみるのもありかもしませんね。

「別れさせ屋は適法と認められた」

つい最近、探偵業者が行っている、「別れさせ契約」が公序良俗に反して無効かどうかが争われる訴訟が行われました。そして裁判の結果、地裁は「契約は公序良俗違反とはいえない」という判決を下し、訴訟を起こした女性に業者に報酬などを支払うように命じたのです。

これは、別れさせ屋が決して違法な業者ではないこと、依頼人は契約に基づいたお金を支払う必要があることを、あらためて認めさせた裁判となったのです。本件について詳しく説明しましょう。依頼人の女性は、好意を寄せていた男性がいました。そしてその男性の交際相手と思われる女性に対し、調査を依頼をする契約を業者と結んだのです。

その契約内容は、男性工作員が対象の女性と連絡先を交換できれば着手金として90万円、別れるのに成功した場合、報酬としてさらに45万円を支払うといったものでした。業者は、対象の女性の貼り込みや尾行をして、行動パターンを把握。

その後、工作員が最初に声をかけ、それから10日後に偶然を装って再会をしたのです。その後は対象の女性と親密になるよう、電話番号を交換したり、LINEでやりとりをして、デートまでこぎつけたのです。ここまでは順調だったのですが、その後、依頼人が、実際にはこの対象の女性と、好意を寄せている男性が交際していないことに気付いたのです。そして即刻、工作の中止を求めました。

争点となったのは、「対象女性の恋愛感情を弄び、人格的利益の侵害になるかどうか」という点です。しかし今回は、対象の女性が独身で会ったこと、性的な関係を持つ予定はなかったということもありました。最終的には、「実際のその関係が修了するかどうかは対象者の意思となり、業者が別れさせる目的を必ずしも達成できたとはいえない」と判断されたのです。

今回は、あくまで離婚などが絡んでいないこと、そして実際に別れさせるという目的が果たされていないこともあり、契約無効にはならなかったケースです。ただこれが離婚問題にまで発展したり、人格侵害などに及んだ場合は、何ともいえません。やはりケースバイケースであり、別れさせ屋を利用する場合は、それ相応のリスクはあるということですね。

「なかなか離婚が成立しないのなら・・・」

結婚したはいいものの、それまで見えなかった嫌な部分が見えてきて、やっぱり失敗したと思うこともあるでしょう。これからダラダラと関係を続けるぐらいなら、早い段階で離婚を成立させる方が賢明です。

ただ、いろいろな問題が絡んでくるので、簡単に成立するものではありません。そこで、困ったら別れさせ屋の出番です。上手く別れられるように、さまざまな工作をして離婚を成立させることができます。その手法は様々です。一番ポピュラーな方法が、相手に浮気をさせることがです。

別れさせ屋が、相手の行動パターンや好みなどを把握して、工作員を近づけさせます。そして浮気をするように仕向けるのです。ただ、浮気が分かったからといってすぐに別れられるわけではありません。むしろ、相手側から、「別れたい」と言ってくるのを待つのが賢明です。

そのためには、まずは自分が嫌がられるようなことをしなければなりません。例えば、相手が浮気を始めたことで外泊が多くなってきたり、あまり会話をしなくなったりします。その度に、「昨日はどこ行ってたの?」や、「なんか不満でもあるの?」とわざと神経を逆なでするようにことを言います。

そうすることで、より浮気相手に気持ちを移させるのです。そしてあとは工作員が、タイミングを見計らって結婚を持ちかけます。その後は、相手側から別れを切り出すのを待つだけです。これは、相手の希望に沿っての別れなので、慰謝料などは取られることはありませんし、もともと相手側に原因があるので、別れた後も自分に被害が及ぶことはありません。

ただ、一番注意しなければならないのは、別れさせ屋に依頼したことをバレてはいけないということです。もしばれてしまったら、逆に訴えられる可能性があります。そこだけは、絶対に周りにも知られないようにしましょう。

なかなか姑息な手段だと思いますか?でも、離婚をしたいと考えているということは、それなりにお互いに何か抱えているということです。早めに新しいスタートを切るためにも、こうした手段を用いることも仕方ありません。こういった方法があるということを覚えておくだけで、いざという時に役に立ちます。

「あの人と結婚したい」

誰か意中の相手がいて、なんとかその人と結婚したい。でもその人にはすでに決まったパートナーがいる。そんな時はどうしますか?何とか別れさせられないかと願うものではないでしょうか。そんな人が利用するのが、別れさせ屋です。

自分の目的のために、横から工作するというのは、あまり誉められた行為ではありません。しかし、時にはそういった手段を用いることも現実にあります。愛情というものは、自分ではコントロールが利かなくなることがあります。

最初は愛情だったものが、やがて嫉妬、妬み、そして憎悪と、歪んだ感情が生まれてしまうのです。少しねじ曲がった感情にも見えますが、誰しもが経験することではないでしょうか。その度に、自己嫌悪になったり、誰かを傷つけてしまうことだってあります。

そうやって自分が負の感情に陥っていくぐらいなら、良い方向になるように相談したいというのも無理はありません。現実問題として、仮に自分の意中の人が別れたからといって、その人と付き合ったり結婚できるかと問われれば、決してそうではありません。でも、可能性は生まれます。

その可能性にかけるためにも、まずは別れさせることから始める必要があるのです。別れさせ屋にとっての成功は、別れさせることです。それによって、依頼者が幸か不幸か、どちらに進んでいくかどうかまで責任を取ることができません。

つまり、そこから先は依頼人自身の努力にかかってくるのです。もちろん費用もかかりますし、それなりの日数もかかります。本当にそれだけの対価を払ってでも、その人が別れることで得られるメリットがあるのか、きちんと見極めならないのです。

だから、相談を受けた側も、やみくもに別れさせるという手段をすすめる訳ではありません。きちんと状況を把握して、その上で、良い方向にするにはどうすればよいのかを一緒に考えるのです。どうしても、別れさせたい人がいる、そしてどうしてもその人と結婚したい、という場合、手段の一つとして、別れさせ屋を利用する方法があります。

でも、安易に利用することはおすすめできません。本当に後悔しないかどうか、深く考えてから決断しましょう。