別れさせ屋の費用が高額な理由

別れさせ屋の依頼にかかる費用を調べてみると予想以上に高額で驚かれることでしょう。複数のサイトでだいたい200万円ほどかかるつもりでいるといい、と書かれていたりもします。なぜこんなにも高額な費用が掛かるのでしょうか。それには明確な理由があります。

■着手するにあたって費用がかかる

別れさせ屋に支払う費用のうち、着手金とされるものは対象者の事前調査や工作にかかる諸経費に充てられています。
例えば対象者に対する情報がほぼない状態から工作をスタートさせる場合、まず相手のことを調べなければなりません。1週間の行動パターンを調べるには、1週間つきっきりにもなり、車や電車で移動すれば同じく移動しなければなりません。また相手の趣味をきっかけに工作する場合は、その趣味にかかる費用も発生してきます。つまりこの場合、調査員もしくは工作員の1週間分の拘束費、交通費、その他必要経費がかかってくるのです。もちろん工作員の数が増えたり、調査や工作にかかる期間が長くなるほど費用は高くなります。
慣れない職場で丸一日働いたのに1000円しか支払われない、となるとやってられませんよね。実働に時間も費用も莫大に有するうえに、別れさせ屋という特殊な仕事であるだけに費用が高額になるのは当然なのです。

■費用の安さに騙されないために

他社と比較して費用があまりにも安い別れさせ屋には注意が必要です。実働回数が少なかったり、場合によっては最初にお金だけとって何もしないというような悪徳業者も存在します。
安さに騙されないようにするには、とにかく費用だけで業者を比較しないことです。大抵の別れさせ屋が費用と一緒に実働回数と期間を提示してくれます。提案される工作内容も参考にはなりますが、明確に数字で示される分、きちんと動いてくれるかどうかの判断基準にしやすいかと思います。
きちんとした業者であれば実働回数や、費用に対する内訳は教えてもらえます。逆にそこをあいまいにしている業者への依頼は避けた方がいいでしょう。

またきちんと経過報告を口頭だけでなく書類や写真で定期的にしてくれるかを確認しておくのも大切です。高額な費用がかかるだけに、費用だけにとらわれない判断が必要となってきます。

別れさせ屋が交際中のカップルを別れさせる2つのパターン

別れさせ屋にはやはり交際中のカップルを別れさせてほしいという依頼はよくきます。こういった依頼は、復縁を望む元恋人やどちらかの親など第三者が依頼してくる場合が多いですが、中にはカップルのどちらか一方つまり当事者本人が依頼してくるケースもあります。

■第三者が依頼するパターン

第三者が依頼するパターンでよくみられるのは、思いを寄せている相手に恋人がいる、復縁を望む元恋人には現在交際相手がいる、といった恋愛がらみのもの、自分の子供や兄弟が不適切な交際を続けているので終わらせてほしい、などというものです。前者はよくイメージされる依頼内容でしょうが、よくない相手と付き合っているのに親の口から言っても全くきかない、というような理由から後者の依頼もよくあります。
こういった場合、よく使われる手としては交際相手側の方に工作員を近づけ関係を持たせるという方法です。元カレとその彼女を別れさせたい場合には、彼女の方をターゲットにするという風です。これには、ターゲットは依頼主からより遠い関係にあるほうがバレるリスクが低いからです。
また成功後に、復縁や好きな相手との交際を望んでいる場合、工作員との疑似恋愛関係ができてしまっていると難しくなってしまうという理由もあります。

■当事者が依頼するパターン

恋人との関係に問題がある、他に好きな人ができてしまったという場合に別れさせ屋に依頼するパターンも多々あります。当事者同士の話なのだから依頼するまでもないのでは、と思うかもしれませんが、なかなか言い出せなかったり、相手が了承してくれなかったりということがあるようです。
依頼主の交際相手ということで、情報量も多く、一人のターゲットに集中できるためこのパターンは比較的工作がしやすいといわれています。
先ほどと同じようにターゲットに工作員を近づけ恋愛関係に持ち込みターゲットから別れを切り出してもらえるように動いたり、同性の工作員を近づけ仲良くさせ誘導するという方法も取られたりします。

よくある別れさせ工作の一例をあげましたが、必ずしもこういった工作が行われるとは限りません。相手が別れた後にどういう関係を築きたいかによって、適切な工作というのは変わってくるので、そういった点も明確にしたうえで依頼をすることをオススメします。

離婚がしたくて別れさせ屋に依頼する人も

夫婦関係にある二人を別れさせたいと依頼する人の中には、その当事者つまり夫か妻の本人からの依頼もまれにあります。パートナーもしくは自分自身の不倫、精神的・肉体的な暴力など、理由はさまざまですが、恋人同士が別れるのとは違い、離婚となるとさまざまな困難やリスクが生じます。

■法的に離婚が認められるには

法的に離婚が認められるには主に5つの原因があります。不貞行為、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、回復の見込みのない精神病、婚姻を継続しがたい重大な事由、です。
悪意の遺棄とは、夫婦生活における義務である扶助や協力をどちらか一方が放棄することです。回復の見込みのない精神病は、強度の精神病患者を抱えての生活にたいする負担や心理的疲労を考慮したもので、躁うつ病や早期性痴呆などが当てはまります。ノイローゼやヒステリー、アルコール中毒はこれに含まれないので、注意が必要です。離婚原因に多くある、性格の不一致や嫁姑問題、家庭内暴力などは、最後の婚姻を継続しがたい重大な事由に当てはまります。どういった事由がこれに当てはまるかは裁判官が総合的に判断します。
別れさせ屋が離婚に持ち込もうと思った場合に用いる手段として一番多いのは、ひとつめの不貞行為でしょう。しかし無理矢理肉体関係に持ち込んだり、浮気写真を偽造したりすると罪に問われる可能性もあるので、これを避ける別れさせ屋も存在します。

■依頼前に問題を整理しておくことも必要

パートナーの浮気を知りながらも離婚しないでいる夫婦というは多くいます。子供のためだったり、経済的な理由からだったり、世間体を気にしてだったりその理由はさまざまです。つまりはいざ離婚をしようと思ってもこれらの理由は付きまといます。

たとえ別れさせ屋の工作が上手くいっていたとしても、夫婦ならではの問題が解決しないことには離婚まで結びつきません。慰謝料の問題や、養育費・親権の問題、居住や財産分与の問題などを解決するためには夫婦間で話し合いを行う必要があり、そこに別れさせ屋が介入することはまずありません。
そしてその話し合いがスムーズであればあるほど、離婚もやすくなります。そのためにも、依頼をする前に離婚をするにあたってどういう問題が生じるかをきちんと整理し、離婚後にきちんと生活を送っていけるかを考えてみることは非常に大切です。

離婚というのは当事者だけでなく、子供や親族など周囲にも大きな影響を与えてしまう大きな決断です。しかし大きな溝が生じてしまった相手と今後一生を過ごさなければならないのはつらいものです。離婚したいという悩みをぜひ一度相談してみてください。

別れさせ屋が結婚している人をターゲットにするケース

愛人関係にある女性が不倫相手の男性と妻を離婚させてるために依頼する、別れさせ屋への依頼といえばこれをイメージする人も多いことでしょう。では実際に別れさせ屋が結婚をしている人をターゲットにして工作を行うことはあるのでしょうか。

■社会的妥当性によって判断される

別れさせ屋が結婚している人をターゲットにした依頼を受けるかどうかは、社会的妥当性によって変わってきます。
例えば、すでに夫婦関係が破綻しており不倫相手にも離婚の意思がある、という場合や、夫婦間に子供がいない状況で愛人が妊娠した、という場合など、結婚関係を続けることに妥当性が低い場合は依頼を受けてもらえる可能性は高いです。
逆に、愛人が一方的に離婚を望んでいたり、不倫相手に復讐をしたい、などの理由の場合はまず断られると思いましょう。怨恨による工作は、公序良俗に反する可能性が高く、不利益になるためきちんとした別れさせ屋であればそのような工作を行いたくないためです。

■どのように結婚生活を終わらせるのか

では依頼を受けた場合、別れさせ屋はどのようにしてターゲットの結婚生活を終わらせるのでしょうか。ハニートラップを仕掛けたり、浮気を密告するなどのイメージを持っている人が多いかもしれませんが、必ずしもそうではありません。それは単に浮気だけでは離婚の理由になりにくいからです。
普通の恋人同士とちがい、夫婦が別れるとなると、慰謝料の問題や親権問題などが発生してきます。また経済的な結びつきもあります。これらのさまざまな問題から、相手の浮気は知っていても離婚はしない、という夫婦も現実には多く存在します。
別れさせ屋はまずその夫婦がどういう結びつきで成り立っているのか、一番ダメージを与えることのできる要素はどこなのかを徹底的に調べ、工作を決めていきます。さらに性格によっても、どういうアプローチが有効化は異なってくるので、必ずしもこの工作とは言えないのです。

しかし自分が別れさせたいと思っている理由に社会的妥当性があるかどうかは自分ではなかなか判断しにくいものですよね。愛人という立場であっても、本気で好きになって結婚を夢見た相手をあきらめるというのは難しいことでしょう。一度別れさせ屋に相談し、客観的な意見をもらってみるのもいいでしょう。